【真打】独学で日商簿記1級を一撃必殺する習得のプロセス
やっと真打の記事が書けます。
ここまで長かったな…。
でも、これまだ平成26年の話なのね。
■日商簿記1級受験の経緯
簿記論は恐らく来年も受けることになるだろうという見込みから、日商簿記1級の受験を決意した僕。
しかし、そもそも僕は経済学部卒だったので、日商簿記1級を取らなくても税理士試験の受験資格はあったし、この時点ではまだ第64回の簿記論の結果は発表されておらず、もしかしたら万一にも受かっている可能性も無くはないこと、簿記論の範囲ではない工業簿記もあることから、父はあまり日商簿記1級の勉強をすることは賛成していませんでした(これから受ける財務諸表論や法人税法に全力を注ぐべきと言われていた)。
ですが、悲しくも僕には第64回の簿記論は落ちている自信があったし、工業簿記を勉強することで、実務の力は絶対に向上するはず!という強い思いがあったので、日商簿記1級の受験を押し切ることにしました。
結果的にはこの勉強は、製造業の経理の仕組みを理解するのに非常に役に立ったし、
悲しくも、案の定第64回の簿記論は不合格だったので、以前の記事にあった多角的勉強法によって、簿記論の突破に向けたスキルアップを年内から図ることができたし、
何より、合格するのに3回もかかった日商簿記2級に対して、日商簿記1級を一撃で沈めた経験は、勉強においても、実務においても、自信に繋がりました。
■日商簿記1級の勉強方法はミニマムでの正攻法の勉強法
さて、僕が行った勉強についてですが、正直、ボリュームとしては不十分だったかと思います。
なにせ、仕事も覚えなきゃいけない、大原では法人税法と財務諸表論も始まっている状況で、試験まで1ヶ月半しかなかったので、かなりタイトなスケジュールでした。
それでも僕は、以前の記事で言うところのワンチャン勉強法ではなく、正攻法の勉強法に傾倒したやり方で、日商簿記1級の勉強を進めることにしました。
※正攻法の勉強法の参考記事
なぜならば、日商簿記1級の受験はあくまでも簿記論合格に向けた短期目標として、多角的勉強法の一環としてのものだったので、合格が目標ではない=ワンチャンで受かれば良いというものではなかったからです。
日商簿記1級の合格という短期的目標を設定することで、簿記論の範囲を網羅的に学習し、地力を付ける、及び、実務能力向上の為に工業簿記の範囲を網羅的に学習する。
それならば、選ぶべきは正攻法の勉強法です。
チョイスしたテキストはこちら。
簿記の勉強自体はこれまでにもやっているし、第64回受験に向けた1ヶ月でも結構やったので、この時点で理解できている部分もそれなりにあります。なので、今回の勉強において重要なのは、日商簿記1級という試験の試験範囲の全体像を掴み、かつ短期間で効率的に回すことです。問題集まで回転させる時間は無いものとして、テキストのみを購入しました。工業簿記は未知の領域だったので問題集を買わないのは不安でしたが、テキストの方にも少し例題は付いているし、重要度から考えても工業簿記についてはそれくらいに留めておこうという考えでした。
え?結果一発で受かったから色々とそれっぽく書いてるだけで、本当は今までと同じで単にケチッて安く済ませただけじゃないかって??
えっ…あ…。 うん!
えっ…あ…。 うん!
そんなことないぜ!
それも正直否定はできません。しかし、今までの僕とは一味違う。僕は、この試験において、これまでの勉強の中で見出した、勉強のプロセスを徹底的に実践することになります。
■論点習得のプロセスを意識しよう
これは日商簿記1級に限らず、全ての勉強において当てはまるプロセスだと思います。
じゃあなんでここで紹介するのか?
それは独学で日商簿記1級という看板が1番注目を集められると思ったからです。
ガハハー。
【論点習得のプロセス】
①知る
②理解する
③問題を解く
④定着する
⑤使いこなす
ズバリ、あらゆる資格勉強はこのプロセスによって成り立っていると思います。
①知る
第1段階は、知ることです。試験において良く耳にフレーズがあります。
「知ってるか知らないか」
その論点を知っているか知らないか、理解してなくても、今まで一度も問題として解いたことが無くても、知っているだけで得点に結び付くことがあります。
それは、どれだけ細かい論点を知っているか。聞いたことがある程度のレベルでも、知っていることで差がつくことがあります。
即ち、全ての論点の入り口は、知ることなのです。
②理解する/③問題を解く
次に、理解する、問題を解く。
ここの順番は実は曖昧だったりします。理解していなくても形式だけで問題を解くことだってできます。でもそれでは論点を習得することにはならないので、理解が先に来ます。
そして、得た知識は問題を解くことでアウトプットしなければ意味がありません。資格試験において、その論点がどのような問われ方をするのかということも、問題を解いてみなければわからないわけですから、このプロセスは重要です。
④定着する
そして僕が最も重要だと考えるのが、定着のプロセスです。
繰り返しの勉強にも通ずるものがあるかと思います。
※繰り返しの勉強の参考記事
知って、理解して、1度問題を解いたところで、その論点を習得するには、何度も繰り返し問題を解いたり、異なる形式の問題を解かねばなりません。
そうやって、何度も繰り返して定着をさせることで、ようやくその論点を自分のものにすることができるのです。
⑤使いこなす
そして、自分のものにできた論点は、全く知らない形式で問われたとしても、応用を効かせて解くことができるし、また、今までに気付かなかった部分についても理解を深めることができるようになります。
そうやって新たに発見した論点を、また同じように上記のプロセスで習得していくことによって、知識をブラッシュアップしていくことができるのです。
■短期決戦で論点習得プロセスを回転させる
日商簿記1級の勉強にあっては、一応はボリュームが少ない教材を選んだつもりでしたが、それでも本来1ヶ月半でやり切ることができる代物ではありません。
端折れるところは端折り、理解の甘いところは重点的にやる方法をとらないと、全体の範囲をやり切ることはできません。
商業簿記については、すでに③まで到達している論点もあるわけですから、そのあたりはさらっと流すことである程度の水準に持っていけます。
工業簿記なんかはほぼ新しい論点になってくるので、問題集はありませんでしたが、テキストに収録されている例題なんかも使って、しっかりアウトプットもやるようにします。
範囲全体を1巡できたら、もちろんまとめノートも作って、論点の定着化を図ります。
※まとめノートの参考記事
テキスト自体はだいたい40日を目処に勉強することを想定したものになっていたので、ちょっと急ぎめに消化して、過去問も2〜3問くらいは解いていったかなと思います。
■第138回日商簿記1級
こうして迎えた平成26年11月の第138回日商簿記1級。
結果はこんな感じでした。
商業簿記 11点
会計学 15点
工業簿記 24点
原価計算 21点
合計 71点
ほとんど工業簿記で稼いだ上に、ギリギリの合格。
まだまだ簿記の知識の浅さを痛感したと同時に、工業簿記を短期で習得できたことについてはかなり手応えを感じた僕なのでした。
というわけで、今回は日商簿記1級受験のレポートと合わせて、僕の勉強方法の根幹である、論点習得のプロセスをご紹介しました。
冒頭にも記載しましたが、まだここまでで全て平成26年以前の出来事です。
平成27年のことについてはどのようにまとめていくかは全然考えていないのですが、勉強手法とかを交えながら記事にしていければいいなぁとか思っています。
それでは。